書店バイトの話

私は書店でバイトしている。デカい駅ビルに入っていたり、新宿紀伊国屋のようにそびえたっていたりする書店ではなく、いわゆる町の小さな本屋といった感じの書店だ。(小さなとかいったら怒られそう。)
お客さんも昔から利用してくれている高齢の方が多い。
「今日はこれから病院に行くのよ~。」「この方の本おもしろいのよ。」とあたかも私の近所に住む馴染みの人かのように話をしてくれる。何気なくふらっと寄れる本屋だからいいよね~ってみんな言ってくれる。
ありがたいしそんな雰囲気が好きだけど、寄るだけじゃなくて買ってね。

正直空いていることの方が多い。しかしそのときのお店の雰囲気も好きだ。
大量の文庫小説や雑誌やマンガ、少しの単行本、子ども向けの文房具が棚に並べられているのを同時に視界に入れられるのも小さな書店ならではの魅力。少し無理に積み上げられた村上春樹の新作なんかもなんとなく味がある。

3年もアルバイトさせてもらった。店内に目を配るたびいい本屋だなって思う。

なんでバイトのことを書いたのかというと、建て替えで一時的に移転してしまうからなんですよね。今よりも小さいお店らしい。すぐ近くだけど。
ちょっと寂しいなぁ。
元に戻る時に急におしゃれ路線に踏み切ったらどうしよう。名前言わずにクレームの電話いれようか。

最近は町の本屋が減ってきている。ついこの前も隣駅の本屋が閉店した。
紙の本の需要が減ってきているのも原因なのかなあ。
本好きの皆さんには是非町の本屋、たくさん使ってほしい。
それぞれにそれぞれの魅力があって、立ち寄るだけでも楽しめるはず。

是非今日の帰りは本屋に寄って紙の本を買って帰ってほしい。意外な気づきがあるはず。